団塊世代の想い出

1963年の出来事

 主な出来事

日本初テレビアニメ『鉄腕アトム』放映開始
1963年1月1日、連続テレビアニメとしては日本で初の『鉄腕アトム』が放映開始された。
鉄腕アトムは、1951年に月刊「少年」で連載開始された手塚治虫の漫画であり、テレビアニメ化されてフジテレビ系列で30分番組として放映された。
放映時間は、火曜日の18時15分から18時45分と、土曜日の19時から19時30分の週2回放映され、1966年12月31日の最終回まで全193話が放映された。
初回は27.4%と高視聴率を記録。翌年の1964年8月には40.7%の最高視聴率を稼いだ人気番組だった。この視聴率はアニメ番組としては史上最高記録を達成し、未だ破られていない。

吉展ちゃん誘拐事件
1963年3月31日、東京・台東区入谷町に住む建築業者の長男・村越吉展ちゃんが行方不明となった。翌4月1日、誘拐の可能性ありとして捜査本部が設置された。4月2日、犯人から身代金(50万円)要求の電話が入る。警察は被害者の身の安全を重んじ、報道機関に対し報道の自粛を要請し、日本で初の「報道協定」が結ばれた。身代金の受け渡しが絶好の逮捕チャンスだったが、ちょっとしたミスから犯人を取り逃がしてしまった。2年後の1965年7月4日、犯人は逮捕されたが、すでに吉展ちゃんは誘拐当日に帰らぬ人となっていた。

ケネディ大統領暗殺事件
1963年11月22日、来年度(1964年11月)の大統領選挙に向けて選挙活動の開始。ダラス遊説に向けてラブフィールド空港からのパレードに、リンカーン・コンチネンタルをオープントップに改造したパレード専用のリムジンで向かっていた最中、12時30分(現地時間)テキサス州ダラス市内の教科書倉庫のビルからライフルで狙撃された。パークランド・メモリアル病院で緊急治療するも30分後の13時に死亡が確認された。この狙撃事件は全世界に配信され、日本でも狙撃の瞬間が映像としてニュースに流れた。

新千円札発行(聖徳太子 → 伊藤博文)
1961年(昭和36年)12月、日本銀行秋田支店で偽札が発見された「チ37号事件」以来、合計343枚発見され偽札事件の絶えなかった千円札だったが、1963年11月1日、偽札の対抗策として現状の千円札(聖徳太子)から新千円札(伊藤博文)に切り替わった。その後も、1984年11月1日に新千円札(夏目漱石)が発行され、2004年11月1日には(野口英世)と偽造防止技術により新札発行がなされている。